長鎖脂肪酸シンチグラフィーで診断し中鎖脂肪酸食で治癒した術後及び胸の一例

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概要

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症例は72才女性.右肺癌の診断にて右開胸術を施行した.術後第2病日にドレーン排液が白濁し乳び胸の疑いで絶食・中心静脈栄養管理を開始した.リンパ管シンチにて右胸腔奇静脈近傍のリンパ漏を認めた.第13病日低脂肪食の開始とともに急激な排液量の増加を認めたため再び絶食としたが,排液量の減少は認められなかった.マクトンオイル^【○!R】食を開始したところ,排液泄量の減少を認め,第30病日に抜管した.その後はマクトンオイル^【○!R】食を漸減離脱しても胸水の再貯留を認めなかった.リンパ管シンチは^<123>I-BMIPPを長鎖脂肪酸食と経口摂取してリンパ経路を明らかにする簡便な検査で,乳び胸部位診断に有効であった.マクトンオイル^【○!R】は中鎖脂肪酸主体の食用油で,中鎖脂肪酸は胸管を経由せず門脈経出で肝臓へ運ばれるため乳びを減少させるには有効であったと考えられた.
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会の論文
2002-09-15

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