「正統的知識」の陥穽
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「擬似科学」や「擬似医療」に関わる人々がいる.それぞれの分野の専門家からすれば,そうした知識は「誤った知識」であり,そうした「誤った知識」を信じている人は「無知」ないし「非合理」と評価される.彼らは「無知」や「非合理」なのだろうか.本稿の目的は,「誤った知識」=「非正統的知識」への関与のあり方を,関与者の視点,「正統的知識」,そして「非正統的知識」の特性という三者間の関係から説明することにある.すなわち,関与者はおのおのの知識の特性との関係の中で,「非正統的知識」へと方向づけられていることを分析していく.また,「非正統的知識」への関与ということには,社会の構造的ないし制度的な問題が関わっており,とくに「素人(普通の人々)」と「専門家」をつなぐ適切な制度について考える必要があることを示唆する.
- 2003-03-01
著者
関連論文
- 「正統的知識」の陥穽
- 占い師の特徴 : 現代日本社会における「自発」-「体系的知識」型への傾性
- 占いと女性 : 占いの今日的特性
- 知識の科学的様式化 : 「胎教」に関する言説についての分析
- 占いの宗教への変容 : 細木数子の「占い本」を事例として
- 新しい占い空間とその影響
- におけるEM(Effective Micro-organism)論争の領域仮説