システイン放射線分解に及ぼすCo(III)イオンの効果
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概要
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コバルト(III)-ビスシステナート錯体を用いてシスティンの放射線分解を水溶液系で調べ, システインの酸化に対するコバルトイオンの効果を検討した。錯体中に存在する2個の配位子の1個のシステインは水の放射線分解により生成するOHラジカルが行う水素引抜反応でシステインラジカルとなり, 中心金属イオンとの間の電子移動を起し, 他の1個の配位子てあるシステインと結合してシスチンを生ずる。放射線分解収率の検討によりシステインはコバルト(III)イオンと配位結合すれば, システイン単独の溶液に比べ2倍の効率でシスチンに酸化されることを推定した。
- 産業医科大学学会の論文
- 1979-03-01