正看護婦と准看護婦の自尊感情の低下に影響する職業要因 : 多変量解析による分析
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概要
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職場のストレスと不満は自尊感情の低下につながり早期離職を促す要因となるため, 看護婦の自尊感情を低下させる職業要因を検討した.解析対象者は病院勤務の正看護婦552名と准看護婦146名, 離職後求職中の正看護婦(求職看護婦)352名である.質問項目は個人属性, Rosenbergの自尊感情, 仕事に関する満足度, 看護業務に関する64項目別経験頻度とした.その結果最も影響が大きい項目は就業と資格であり, 求職看護婦に比べて就業正看護婦は低自尊の危険が高く, さらに准看護婦は高く調整オッズレイシォー4.07を示した.次いで経験年数の短さ, 仕事の自律性と責任に関する不満が, 独立の危険因子として示された.次に正看護婦と准看護婦の業務内容の違いを表す判別基準を, 判別分析により求めた.アセスメント, 応用的看護技術, コミュニケーション, 看護計画と記録の4項目が得られ, 正判別率は70.8%を示した.継続的な卒後教育の重要性が指摘される.
- 産業医科大学学会の論文
- 2001-03-01