看護学生の栄養素摂取状況 : 3年間に亘る3回の食事調査レポートより
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概要
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将来人々の健康教育を担うであろう看護学生の栄養学生の栄養学の授業の中で,受講学生自身を対象として自計式の栄養調査を行った.平成10年から12年までの3回の調査結果から,看護学生の栄養素摂取状況の問題点が明らかになった.3回の調査対象者の平均栄養素摂取量は栄養所要量に比べ,カルシウム,鉄の摂取量がそれぞれ84%,59%であり,平成11年以降はビタミンC摂取量についても平均所要量を満たしていなかった.また,ビタミンB1,B2,ニコチン酸,葉酸については,平均所要量を充足していたが回数を重ねることにより減少傾向がみられた.20〜25%が適正とされる脂肪エネルギー比は約31%であり,3年間に増加の傾向は見られなかった.また,脂肪エネルギー比率が適正値にある学生の割合は22%と低く,個々の学生のたんぱく質・脂質・炭水化物の摂取バランスにも問題のあるものが多くみられた.各栄養素の摂取量及び充足率について相関をみたところ,たんぱく質摂取量とカルシウム摂取量,鉄摂取量,ナイアシン摂取量,およびコレステロール摂取量の間に,炭水化物摂取量と食物繊維摂取量の間に,カルシウム摂取量とビタミンB2充足率の間に,鉄摂取量と食物繊維摂取量の間に,葉酸摂取量とビタミンC摂取量の間にそれぞれやや強い相関がみられた.
- 2004-12-31
著者
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岡崎 真
畿央大学健康科学部健康生活学科健康栄養専攻
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青木 洋子
畿央大学健康科学部健康生活学科健康栄養専攻
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石見 恵子
Institute of Toxicology Heinrich-Heine-University
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柳 進
畿央大学健康科学部健康生活学科健康栄養専攻