事業実施の立場から北海道開拓の歴史から見る農村計画(農村計画学会2000年度秋期シンポジウム)
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概要
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北海道では, 開拓以来の計画的施策展開により原生自然を開発し, 今日みられるような大規模農業・散居型農村を比較的短期間に形成してきた。これは, 殖民地選定・区画測設に代表される農村計画とそれにつづく各種施策展開の成果ともいえよう。一方, 今日では, 環境保全の施策展開のかなで農村・自然環境への配慮の不足も指摘されている。このため, 近年道行政においては, 北海道環境基本条例, 公共事業における環境への配慮指針など様々な施策により, 北海度の自然の保護, 農村環境の保全を進めようとしてきている。しかし, これまでの生産性を重視した施策・事業展開から環境保全型農業・事業への移行においては, 施策・事業実施場面で様々な課題も存在しよう。農村景観の保全・育成, ビオトープなど自然環境の保全・育成, なかでも, 酪農地帯における河川・下流域に与える家畜ふん尿の問題などがある。さらに, 農業開発が進んだとはいえ, 北海道では広大な山林・湿原, ヒグマやエゾシカなどの棲む野性的自然がすぐ傍らに存在していることによる農業・農村との具体的共存にかかわる課題がある。ここでは, 北海道の歴史性・自然特性をふまえ, 道施策・道営事業を例に農地・農村と自然環境との調和についての課題・展開方向などについて示されたい。
- 農村計画学会の論文
- 2001-03-30
著者
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