ターミナルケアと仏教 : 患者のありのままを受け入れるための教え(第8回日本生命倫理学会年次大会セッション「宗教」)
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概要
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ターミナルケアにおける医療関係者の基本的な取り組みは、「(1)患者に努力を要請する立場」と「(2)患者のありのままを受け入れる立場」の二種類に分類することができる。この問題を仏教(宗教)と関連づけて考察したのが本稿である。まず私達は、人間とは悩みや苦しみにさいなまれた弱い存在であることを再認識すべきである。ターミナルケアにおいては、人間の実存的な姿こそ問題にすべきであり、そこより論じられるものでなければ、本当の意味でのケアとはならない。凡夫である私達には、「母性的宗教」や「救いの宗教」という言葉で定義されるような無条件的な包容性こそが必要とされるのである。
- 日本生命倫理学会の論文
- 1997-09-08
著者
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