学生が経験した症例をもとにした臨床倫理教育
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概要
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佐賀医科大学では4年次と6年次の学生に、臨床倫理の教育を行っている。4年次では臨床入門系統講義の中に臨床倫理のコマを設け、Jonsenらの臨床倫理の4分割法(医学的適応、患者の意向、QOL、周囲の状況)を教えた上で、倫理的ジレンマを含む臨床症例を提示し、倫理的問題の分析や対応を考えている。6年次では、さらに深く学びたいと思う学生を対象にした選択コース「臨床倫理」を設け、彼らが臨床実習などで倫理的ジレンマを感じた症例について、症例入門で用いた臨床倫理の4分割法をもとに討議している。このコースには医師だけでなく、学内の一般教育の法学、倫理、社会学、心理学の教官も参加して学際的な討議を行い、インターネットを使って医療倫理に関心のある方々の意見も伺っている。学生は、このような実際の症例の臨床倫理的な検討を高く評価している。この教育を通して、彼等が将来積極的に臨床倫理を考えてくれることを願っている。
- 日本生命倫理学会の論文
- 1998-09-07
著者
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