初期値指定クラスター分析
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概要
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本論文では,クラスター併合の過程における初期値をばらばらな個体の集合とするのではなく,いくつかの個体を集めた対象から出発する,初期値指定クラスター分析を提案する.通常のクラスター分析では,対象は全て対等なものとして扱うか,または場合によっては対象に重みを付けて扱う.この際,対象が単一の実体ではなく,いくつかの個体から成る集合であれば,初期値指定クラスター分析の利用が考えられる. 階層的クラスター分析の諸方法の中から,群平均法,重心法,Ward法の3つの方法を取り上げ,2つのクラスター間の非類似度とその更新の式を,対象重み付きと初期値指定のそれぞれの場合について示した.それから数値例を用いて,重みの与え方によってクラスター併合過程が変わる例と,群平均法において対象重み付きと初期値指定とでクラスター併合過程が変わる例を示した.最後に,老人医療データの解析に群平均法によるクラスター分析を用い,重みなし,対象重み付きと初期値指定の3つの手法を比較した.その結果,初期値指定が最良の結果を与えた.初期値指定クラスター分析は,個々の個体の情報を利用している点で,他の2法より優れていると言える.
- 日本計算機統計学会の論文
- 1996-05-31
著者
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