第44次南極地域観測隊越冬報告2003-2004
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概要
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第44次南極地域観測隊越冬隊(第44次越冬隊)は,昭和基地とドームふじ観測拠点に別れて越冬した.越冬隊長小島秀康以下31名およびオブザーバー4名が昭和基地で越冬した.また,越冬副隊長大日方一夫以下7名がドームふじ観測拠点において越冬し,第VI期5か年計画の2年次の観測ならびに設営活動を行った. 昭和基地の運営は2003年2月1日から開始し,2004年1月31日をもって終了した.この間定常観測,モニタリング研究観測を継続して行うと共に,宙空系,気水圏系,地学系,生物・医学系のプロジェクト研究観測を実施した.また,設営関係では電力,上下水道,燃料,通信,食料,医療といった生活基盤の維持管理に加え,車両整備,機械設備工事,航空機の運用ならびに滑走路のメンテナンス,LANの運用,野外観測支援など多くの作業を行った. 2月中旬から4月末にかけて流失をくり返していたオングル海峡の海氷が極夜明けの8月はじめに流失した.そのため南方への野外行動は10月初めになった.しかし海氷が安定した10月から11月に地震,GPS観測,ペンギンセンサス等多くの沿岸調査旅行を実施した. 第44次隊では日本放送協会(NHK)のスタッフが同行者として越冬して南極の自然や隊の活動の映像を国内に送り続けた.