小児期ネフローゼ症候群における糸球体基底膜透過性亢進因子
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概要
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微少変化型ネフローゼ症候群(MCNS)およびネフローゼ症候群を呈する巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)における蛋白尿出現機序を明らかにするため,MCNSとFSGS患児末梢血単核球培養上清をラット腎動脈に注入し,ラット糸球体基底膜透過性と糸球体基底膜陰性荷電に及ぼす影響について検討した。MCNSとFSGS患児末梢血単核球培養上清をラット腎動脈に注入すると,注入後6時間のラット尿中アルプミン排池量は注入前値に比し有意に増加し,ラット糸球体基底膜陰性荷電は正常ラットに比し有意に減少した。すなわち,MCNSおよびFSGSでは末梢血単核球の産生物質が糸球体基底膜の陰性荷電を減弱させ,糸球体の蛋白透過性を冗進させていると考えられる。
- 神戸大学の論文
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