低出力レーザー除痛効果の新しい臨床応用とその基礎生物学的研究
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概要
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低出力レーザーの効果について主に三つの研究を行った。初めに,低出力レーザーの除痛効果が,矯正治療時の痛みに対しでも有効であるのかどうかを検討した。その結果,この場合においても,レーザー照射は極めて有効であることが認められた。つぎに,マウス培養知覚神経節の神経線維伸長に対する低出力レーザー照射の影響について検討した。神経線維の伸長はレーザー照射によって,顕著に抑制された。レーザー照射は,単離した神経細胞の神経線維伸長も抑制し,特に小型,中型の神経細胞に対する影響は著明であった。また,免疫組織染色による観察から,サプスタンスPおよびCGRP含有神経線維が強くレーザー照射の影響を受けていることも示された。これらの結果は,低出力レーザーの除痛効果を解明する上で非常に興味深い。次に,生体のラットの歯に低出力レーザー照射を行い,歯髄内のサプスタンスPおよびCGRP含有神経線維に対する影響を免疫組織化学的に調べた。その結果,検出し得る変化はなかった。
- 神戸大学の論文
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