構造化手法における二項関係の強さの推定法

概要

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多様性、あいまい性を含む大規模システムの構造を把握するための方法として、様々な構造化手法が提案されている。構造化手法は二項関係の設定、構造モデルの作成という手順からなる。二項関係の設定とは構造化の目的に応じシステムの構成要素間の二項関係の持つ意味を定義し、その強さをモデル作成者が定めていくことである。この際すべての二項関係を定めるのはモデル作成者にとり大きな負担となる。この負担を減らすため、二項関係に推移性を仮定しある二項関係を得てそれより未知の二項関係を逐次推定していく方法が取られる。これによりモデル作成者が直接定める二項関係の数を大幅に減らすことができる。また、構造化手法は二項関係の有無のみを扱うものと、二項関係の強さをも扱うことのできるものに大別できる。二項関係の有無を扱うものにおいてはこのような推定の手法は確立されている(例えばISM)。しかし、二項関係の強さを扱う場合はこのような方法が確立されていない。従って本稿では、二項関係の強さを扱う場合、その推移性を定め、そのもとにおいて未知の二項関係の強さを推定する方法を提案する。
社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文

構造化手法における二項関係の強さの推定法

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