分枝限定法をもちいた方程式の解法と関数の最小化
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概要
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この論文では、方程式の解をすべて求める問題と連続関数の大域的最小値を求める問題を解くための新しいアルゴリズムを提案する。そのアルゴリズムは、基本的に分枝限定法をもちいている。分枝限定法は、整数計画問題や組合せ最適化問題などの離散変数をもつ最適化問題によく適用される。ところが、ここでは分枝限定法を、連続変数をもつ最適化問題だけでなく、方程式を解く問題にも適用する。分枝限定法をもちいたアルゴリズムは、一般に難しいとされている問題、たとえば、重解を持つ方程式を解く、解集合が1点とならない方程式を解く、局所的最小値を複数もつ関数の大域的最小値を求めるというような問題も解くことができる。それは、対象とする関数の導関数またはグラジェントがリプシッツ連続であれば、このアルゴリズムによって方程式のすべての解または関数の大域的最小値が理論的に必ず求められるからである。分枝限定法をもちいたアルゴリズムの概略は、分枝操作により小さな領域で解を求める部分問題にわけながら、それぞれの部分問題において関数の上限と下限を求めて限定操作を行なうのである。いくつかの例題を解いた数値実験の結果も示した。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文