2回選択が許される秘書選びの問題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
秘書選びの問題(secretary problem)は最近いろいろ変形が考えられているが、その基本構造は次のように述べることができる。N人の女性が決定者の前に1人づつ、全くランダムな順序で出現する。これらの女性は良さに順位(絶対順位)がつけられていて、最良の人の順位を1とする。決定者は女性が出現する度に、彼女の見かけの順位(相対順位)を観察して、採用か否かを決める。ここでは、決定者は2人まで採用することが許されていて、絶対順位1叉は2の女性のどちらかを是非とも採用したいと考えている時彼の最適政策はどのようになるのか、又その時成功する確率はどれくらいであるかを考察する。採用対象は明らかに相対順位が1又は2の女性に限られる。(t、i)、1≦t≦N、i=1、2、を決定者がt番目の女性に直面していて彼女の相対順位がiで、まだ1人も採用していない状態、(t、ij)、2≦t≦N、i、j=1、2、を決定者がt番目の女性に直面していて彼女の相対順位はjであるが、すでに最初のt-1人の中の相対順位iの女性を採用している状態とすると次のことが示される。(t、i)では、整数di(d^*_1≦d^*_2)が存在して、t≧d^*_iの時に限って採用、(t、2j)では、整数s^*_i(s^*_1≦s^*_2)が存在して、t≧s^*_jの時に限って採用するのが最適である。(t、1j)では採用するのは得策ではたい。又、N→∞とした時、最適政策の下で採用に成功する確率は0。7934に近づくことが示される。
- 社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文
著者
関連論文
- 2タイプの応募者を考慮した秘書問題(学習と制御とその周辺 )
- あるベイズ論的最適選択問題について (マルコフ・ゲーム理論とその周辺)
- 2回選択が許される秘書選びの問題
- 2タイプの応募者を考慮した秘書問題 (松村善太郎教授追悼号)
- 学習を考慮した最適駐車問題 (柴万三郎教授追悼号)
- 未知パラメータを持つ指数分布からの最適選択 (高瀬愼一郎教授追悼号)
- 最適停止問題に対するILA政策の応用
- 2回選択の許される最適停止問題の1モデル (柴万三郎教授還暦記念号)
- 相対順位にもとづいて2回選択の許される最適停止問題