滋賀県における「強度行動障害」への支援の現状と課題(<特集>自閉症・知的障害等の「強度行動障害」)
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概要
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滋賀県における強度行動障害を示す児・者の実態調査および重症児施設の精神科外来診療から、その実態と支援の現状および課題を検討した。行動障害の要因には発達障害が深く関わっており、形成過程の理解においても発達的視点を要するという認識のもと、各ライフステージごとに実態を分析したところ、いずれのステージにおいても量、質ともに必要な支援がなされておらず行動問題が拡大化されていくという現状があった。支援課題としてライフステージごとに実態に即した相談支援、生活支援、日中活動支援、医療支援が必要であること、さらに、各支援が生活者である本人と家族に対して総合的、有機的に提供されることが求められる。そのためには、各支援機能を専門性と地域性において1次、2次、3次機能として位置付けネットワーク化し支援を提供していく生活支援システムの構築が求められている。