アオノリの乳酸菌発育促進物質について(その 3) : アオノリ, アオサ水抽出液の灰化物中の発育促進有効成分
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概要
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加糖脱脂乳培地における, アオノリ, アオサ, および他の植物性材料の水抽出液の灰化物に含まれる乳酸菌発育促進有効成分を, Lactobacillus casei (YIT-9018), Lactobacillus acidophilusを用いて, 酸生成量を菌の発育度の指標として検討し, 次の結果を得た。1.アオノリ, アオサ, 米胚芽, 黒大豆, シイタケ, キュウリの水抽出液は著しい乳酸菌発育促進効果を示すが, 灰化しても発育促進効果は大なり小なり残存した。2.アオノリ, アオサ, 米胚芽, 黒大豆, シイタケ, キュウリの水抽出液の灰化物の発育促進効果はMn含量の多い方が大きい傾向がみられた。3.アオノリ, アオサ水抽出液の灰化物含有相当量のMnを培地に添加すると, 灰化物に匹敵する発育促進効果を示した。したがって灰化物中の発育促進有効成分の主体はMnであろう。4.Lact. acidophilusの場合, アオノリ, アオサ水抽出液の灰化物の発育促進効果が水抽出液それ自体よりもかなり少なくなった。したがって, Lact. acidophilusではMnは発育促進物質の一つであり, 他に有機質の発育促進物質の存在が予想される。5.アオノリ, アオサ水抽出液の灰化物による酸生成量を示す0.1N NaOH滴定値と灰化物による培地中のMn量の対数値との間に高い相関がみられた。6.クロレラの水抽出液, その灰化物とも発育促進効果を示し, 灰化物中の発育促進有効成分はアオノリ, アオサと同じくMnであろう。
- 1984-12-30
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