インドフェノール色素におよぼす酸化剤の影響
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概要
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pHの変化および酸化剤の添加がインドフェノール色素液の吸収スペクトル, 吸光度および色調におよぼす影響を調べた結果, 1. pH 5.29∿8.30で青色, λmax 600nm, pH 4.90∿2.55で赤色, λmax 520nm, pH 1.95非常にうすいピンク色, λmax 510nm, pH 0.95無色, λmaxは認められなかった。pHの変化でインドフェノール色素液の色調, λmaxの変化が認められた。2. pHとインドフェノール色素液の吸光度(E600nm)との間には直線関係が成立した。そのうちでpH 4.53∿8.30の区分がpH4.90∿0.95の区分より変化は大きかった。3. 酸化剤(過マンガン酸カリウム, 過酸化水素)がインドフェノール色素液(pH 6.96)の青色(E600nm)を淡くし, 同時に弱められた。この青色は不安定で長時間にわたって退色して行くことを見出した。しかしフェリシアン化カリウムにおいては, 青色を濃くし, 同時に強められた青色は不安定で長時間にわたって退色していった。4. 供試した酸化剤中, 過マンガン酸カリウム(10^<-4>∿10^<-6>M), 過酸化水素(原液∿9.66×10^<-6>M)は淡色化効果(吸光度の減少)を示し, フェリシアン化カリウム(10^<-2>∿10^<-5>Mの濃度範囲)では濃色化効果(吸光度の増加)を示した。また, 供試酸化剤の濃度(10^<-4>∿10^<-5>M)の範囲における淡色化効果は過マンガン酸カリウム>過酸化水素>フェリシアン化カリウムの順であった。5. フェリシアン化カリウム(10^<-1>M)添加によって貯蔵初期に強められた青色(E600nm)は40日間の貯蔵で減少した。過酸化水素(9.66×10^<-2>M), 過マンガン酸カリウム(10^<-4>M)添加区では弱められた青色は40日間の貯蔵にわたって低下を続けた。6. 酸化剤添加区とアスコルビン酸添加区との貯蔵中における吸光度変化を比較した結果, 貯蔵40日間における吸光度の変化は, 酸化剤添加濃度(10^<-1>∿10^<-4>M)で貯蔵初期から減少を示した。例外として10^<-1>Mフェリシアン化カリウム, 9.66×10^<-3>M過酸化水素においては, いったん増加してそれ以後減少を示した。アスコルビン酸, 褐変反応液添加区では添加直後, 迅速に低下, それ以後増加(7∿10日間), また減少し40日目の吸光度はアスコルビン酸区では添加直後の吸光度を示し, 褐変反応液区ではその値に近ずいていた。酸化剤添加では吸光度0に近ずいていた。添加試料が10^<-4>∿10^<-6>Mおよび褐変反応液(五倍希釈液)においては特異的な差は認められなかった。7. 40日間の貯蔵で淡色化効果と同時に色素液のλmax (600nm)を無添加区λmax 620nm, 過マンガン酸カリウムλmax 620nm, フェリシアン化カリウムλmax 610nm, 過酸化水素λmax 607.5nm, アスコルビン酸λmax 610nm, グルコースーグリシン系λmax 610nmグルコースλmax 610nmと浅色移動させた。
- 1979-12-31
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