バングラデシュの村落における照明:照明の権利を保証(その他関連分野-2)

概要

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この論文では,バングラデシュの村落で実施された,照明環境と現実の経済及び技術の状況における改善見通しの調査研究について報告されている.村落では日没後には暗い闇が覆う,第三世界の多くに見られるこの電力不足や不安定な供給に起因する状況は都市における社会基盤と比較して大きなギャップとなっている.電力の使用できる地域でさえ,個々の家庭においては価格が高い上に信頼性が極めて低い.しかし,今日昼夜を問わず十分な光を得ることは生活の基盤である.また,この欠陥があることは個々の家庭の生産時間を減らし,村落における貧しさを助長している.照明や他のサービスが都市と同じ基準で村落の民衆にも供給されなければ,都市と村落の生活格差や結果として生ずる富の分配の不公平さはまぎれもなく激しくなっていく.現在の村落の照明手段は未発達で非常に危険なものであり,集落を巻き込んでの火災を生ずる可能性のあるものである.また,この燃料はほとんど低品質のもので,環境に与える影響も良くない.この論文では,あくまでも現在の状況と技法を基準として,人と作業と照明の関係および実際の光源を考慮した現在できる照明の改善を提言している.
2003-09-01