漢文訓読文における品詞分類について
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概要
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中国大陸から漢字・漢文が日本に渡来してきたことは、わが言語・文学・思想などにはかりしれないほどの影響を与えた。西欧文化の洗礼を受ける以前のわが国の精神生活・社会生活を考えるうえに漢籍を除くことはできない。その漢籍を読解するために、われわれの祖先はほとんど訓読という方法を用いた。 訓読するにあたって、当初はまだ語という概念もなく、それを類別する意識もなかったであろうが、言語としての性格の異なる漢籍を訓読するうちに、彼此の違い(特に助字、またはテニヲハなどについて)を感じ、正確な読解のためには語を類別することの必要を痛感しだしたに違いない。 本論は、訓読に際して、語をどのように分類したかを江戸時代までについて概観するものである。
- 文教大学女子短期大学部の論文