昭和基地気象観測値の統計的調査(気象部門)(<特集>南極シンポジウム)
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概要
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1957年3月から1958年2月までの昭和基地の風向,風速,気温について,毎時の観測値を整理した結果を報告する.(1)風向 最多風向は3, 4,5の各月はNEで,その他の月はNNE,南よりの風(SE-SW)は4,5,9,12,2の各月に多く,静穏は7,8,9の3ヶ月に多い.1年を通じては,全観測回数の約60%はNNE-ENEの風である.(2)風速 風力9以上(20.8m/s以上)は3,7,8の各月に多く,それぞれの月の約6%風力3以下(3.4m/s以下)は8,9,10,12,2の各月に多く,それぞれの月の60%を越す.風速の日変化は,10月から2月までは規則的で,最大は5時前後,最小は20時前後である.(3)気温 1年を通じ,0℃以上は全観測回数の8%,-30℃以下は1%で,0.0-9.9℃が45%を占める.旬平均値によると,低温と弱風速および南よりの風がよく対応している.
- 国立極地研究所の論文