寒冷地におけるイチモンジセセリ第1世代の発生と南方地域からの越冬世代成虫移動の可能性
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概要
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1) 1990年の6月から7月にかけて,宮城県内の水田でイチモンジセセリ第1世代の幼虫が広範囲に発生した。発生確認地点は県南部で多く,北へ向かうにつれて減少した。これまで,本県で第1世代幼虫の発生が確認されたことはなかった。2) 有効積算温度を用いた推定では,産卵は5月中旬から6月上旬ころにかけておこなわれたものとみられた。本県の気象条件や,他県における発生時期の知見を検討した結果,当地域内で越冬した個体群による産卵とみるには時期が早過ぎると考えられた。越冬世代成虫が,より温暖な地域から飛来した可能性を指摘した。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1992-05-25