オンシツコナジラミ個体群の増殖に影響する要因
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概要
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温室トマトにおけるオンシツコナジラミの個体群増殖に及ぼす温度,トマトの発育ステージ,密度の影響を調べた。温度条件は,低温(昼間25°C夜間10°C)と高温(昼間30°C夜間20°C)の2段階とした。1) 卵・幼虫期の生存率の低下は,低温条件で,心止め後の齢の進んだトマトにおいて顕著に認められた。2) 成虫の日当り産卵数は,温度,寄主植物にあまり影響されなかったが,成虫の寿命は低温のほうが長かった。3) 個体群の増殖についてみると,1世代当り純繁殖率は心止め前は心止め後と比べ高く,とくに低温で心止め後は低かった。内的自然増加率は,高温のほうが低温より高く,やはり低温で心止め後は低かった。4) 生息密度は卵・幼虫期の生存率にあまり影響せず,成虫の目当り産卵数は高密度条件で若干減少した。
- 1989-08-25