トビイロウンカ卵の孵化条件に関する研究
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概要
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稲の大害虫であるトビイロウンカ, Nilaparvata lugens STAUの越冬究明に関する研究や調査は古くから行なわれ, 大陸からの移動, 内地における越冬など, いろいろ論議されたが, 近年次第にその実態が明らかにされつつある。三宅・藤原(1962), 奥村(1963), 三宅(1964)はセジロウカやトビイロウンカの越冬卵は休眠し, その休眠卵を産む条件には低温, 短日, 高い飼育密度、餌料の熟期などをあげている。本実験は以上の諸条件下に飼育して得られた, いわゆる休眠卵を孵化させるために, 低温下で各種の処理を試み, 若干の知見を得たので報告する。この研究は昭和41年5月より10月まで農林省の専門技術員内地留学研修に基ずき京都大学農学部昆虫学研究室に在籍中に行なったものである。本文に入るに先だち終始御指導を賜わった京都大学内田俊郎教授, 高橋史樹助教授に深甚なる謝意を捧げる。また実験を進めるにあたって懇切な御教示をいただいた森本尚武・水田国康両助手をはじめ, 京都大学昆虫学研究室の諸氏並びに農林省畜産試験場奥村隆史技官に厚く御礼申し上げる。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1967-06-25