山間部における悪性腫瘍在宅ターミナルケアの試み
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概要
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山間部の僻地診療所において, 1995年4月〜1997年3月の期間に6例の悪性腫瘍患者に対し, 在宅ターミナルケアを試みた.各症例につき, 患者の状態, 家族の特徴, 医療スタッフの感情の観点から問題点を検討した.在宅ターミナルケアは家族の負担が大きく, 家族の疾患受容度によって患者の処遇も影響を受けることがうかがわれた.また, 山間部の特徴として, 家族のその地域での立場などの情報を得ることが容易である反面, 家族との距離が近すぎてしまい, かえってケアがうまくいかない場合もあった.在宅ターミナルケアにおいては, 医療スタッフは, 患者のみならず介護者を含む家族全体を抱え込みサポートする必要があると思われた.
- 日本心身医学会の論文
- 1998-08-01