阪神・淡大震災を契機に発症した外傷後ストレス障害の1例
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概要
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患者は59歳の男性。阪神・淡路大震災に被災した1カ月後から, 単身赴任で神戸に在住しているときにのみ, 夜間に胸部不快感のため必ず覚醒するようになった。胸部の精査では異常はなく, 発症経過や臨床経過からみて外傷後ストレス障害と思われた。精神科の眠剤では改善効果は不十分で, かえって過眠を生じていた。共感的な心身医学的治療を行うとともに, 背後に隠蔽されていると思われた抑うつ状態に対して抗うつ剤を投与したところ, 急速な症状の改善が得られた。なお, 患者は糖尿病を有していたが, 大震災に伴って憎悪を示した。
- 日本心身医学会の論文
- 1996-12-01
著者
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