脳死心移植・脳死肺移植候補者における精神疾患と精神的問題の実態
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概要
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大阪大学と国立循環器病センターでの脳死心移植候補者71名と脳死肺移植候補者11名の合計82名に対し,1年前から待機期間までの精神的問題を評価した.41名でなんらかのDSM-IV診断がつき,身体因性のものと知的障害を除くと30名であった.中でも適応障害が24名ともっとも多かった.また精神病状態,自殺念慮,興奮・暴力などへの危機介入を7名で,不安・抑うつ,身体因性の精神症状,コンプライアンス不良などへの継続的な診療を23名で要した.軽度のものを含めると68名(83%)で,なんらかの精神的問題があった.移植候補者の精神的問題は高頻度で治療を要することも多く,早期からのリエゾン活動が重要と考えられた.
- 日本心身医学会の論文
- 2003-07-01
著者
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山下 仰
大阪大学大学院医学系研究科精神医学:(現)日本生命済生会付属日生病院精神科神経科
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山下 仰
大阪大学大学院医学系研究科神経機能医学講座・精神医学
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山下 仰
日本生命済生会附属日生病院神経科精神科
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山下 仰
大阪大学大学院医学系研究科 精神医学
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