シロアリの階級分化に関する研究 : 第3報 ヤマトシロアリの兵蟻及び副生殖虫の発現
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概要
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ヤマトシロアリの兵蟻と副生殖虫の出現についてみると, 王・女王の1対からの人工コロニーにおいて, 幼虫と, 職蟻が5頭以下出現した人工コロニーの53個のうち4個にだけ兵蟻が現われ, 7.4%の出現率であった。幼虫と, 職蟻が10頭以上出現したコロニーでは, 兵蟻が認められたのは25個のうち20個で80%であった。すなわち幼虫と職蟻の個体数が多くなるほど, 兵蟻の出現率は高くなる。副生殖虫についていえば, 多くの副女王・副王が職蟻やニンフのグループから発現した。また50〜200頭職蟻区の間において, 職蟻の個体数が多いほど, 副生殖虫の発現は容易であった。これらの実験の結果から, ヤマトシロアリの階級分化は, コロニーを構成している個体数に, 容易に影響されることがわかった。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1963-09-30
著者
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