数種のアブラムシの若虫令期の決定
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概要
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アブラムシ個体群の解析を行う際に, 研究対象としたアブラムシの年令を知る必要が生じてきた。アブラムシの親虫と若虫との区別は, 腹端に突起があるかどうかによってたやすく見分けられる。そこで問題となるのは, 若虫の令期の判定である。著者は, 顕微鏡の下で触角の節数および各節の長さを調べ, 場合によってはその他の外部形態をも観察して, 令期の決定を行おうと試みた。材料にしたアブラムシの種類は, 苗しろから採集したムギヒゲナガアブラMacrosiphum granariumとトウモロコシノアブラAphis maidis、ナシの木から採集したナシノハマキアブラToxoptera piricola, ナシノマルアブラAnuraphis piricola, ミカンノアブラAphis citricidusの5種類である(いずれも1957年4〜6月に松江市乃木で採集)。これらのうち, ムギヒゲナガアブラとナシノハマキアブラとの翅の原基のない若虫で, 3令か4令かの区別のつかない個体がいくらかあり, またトウモロコシノアブラでは, 2〜4令の間にはっきりした区別をつけることができなかった。しかし、以上のほかはうまく令期の判定を行うことができた。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1958-06-01
著者
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