水稲珪酸と害虫 : VI.ニカメイチュウの珪質化稲体加害と摂食行動
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概要
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珪質化稲体の物理的性質とニカメイチュウ加害との関係およびその摂食行動について調査しつぎの結果を得た。1) 珪酸肥料は稲体の珪質化を高め,強剛性を大にしこれで飼育した幼虫の大顎は磨滅多く,被害軽減の一因と思われる。2) 幼虫の食餌稲の選択は,煤紙の上を這わせたものについて調べた結果,幼虫は珪酸区茎に集ること少なく,対照茎および窒素多肥茎に集り,これら茎の蒸溜水浸出液に対する行動も茎の場合と全く同じである。ニカメイチュウは水にとけるある成分に反応を示すことが認められるので,今後稲体の物理的性状のほかに化学的成分をも研究する必要があるものと思われる。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1958-06-01
著者
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