3種のアクトグラフによる手術され活動量の低下したゴキブリの活動の記録
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概要
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手術を施して活動量の低下したゴキブリ用のアクトグラフを3種類考案した。つるした円環状の容器中を昆虫が歩くトラックとし,歩行による揺れを検出する「浮き輪型」,昆虫の歩行により生じるアルミ箔の振動を検出する「振動型」,そして従来の回転輪装置を改良して微少な回転をも検出する「新回転輪型」の性能を比較した。記録方式はイベントレコーダによらず,アクトグラフ出力を電子回路を介してパーソナルコンピュータに直接入力し,自動的かつ定量的にデータ処理ができるようにした。いずれも正常個体,手術個体(断頭個体)に対して感度の高い,良好な記録が得られた。「浮き輪型」は一番感度が高かった。そのためノイズ的活動もピックアップするが,手術後の活動の特徴を捉える事ができた。「振動型」ではゴキブリに正帰還作用によるストレスの働かない,比較的自然な活動が記録できると思われた。「新回転輪型」はノイズが少なくリズムを明瞭に記録できた。またこれは3タイプのうちで測定の定量性が一番保証されるので,手術前後の活動量が比較できるという長所をもっていた。これらのアクトグラフは,他の昆虫の活動記録にも利用できるであろう。
- 1995-02-25
著者
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