コクヌストモドキ卵による数種クサカゲロウの累代飼育・増殖法
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概要
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5種クサカゲロウ(ヤマトクサカゲロウ,Mallada alcestes,カオマダラクサカゲロウ,ヨツボシクサカゲロウ,クモンクサカゲロウ)のコクヌストモドキ卵を幼虫期の餌とする累代飼育法が確立した。成虫は,酵母自己消化物(Amber BYF Series 100®もしくはAY-65)と蜂蜜の2:3(重量比)混合物か,ジャガイモ芽だしに集らせたモモアカアブラムシを餌として使い,飼育・採卵できた。5種のうち,ヤマトクサカゲロウとM. alcestesがこの餌での大量増殖に適していると考えられた。飼育温度26±0.5°C,光周期16L-8D,幼虫期の餌がコクヌストモドキ卵,成虫期の餌がAmber BYF Series 100®と蜂蜜の混合物という同一条件で,ヤマトクサカゲロウとM. alcestesを飼育し,内的自然増加率を求めた。ヤマトクサカゲロウがrm=0.12, M. alcestesがrm=0.09であり,大差ではなかった。上述の酵母自己消化物(特にAY-65)と蜂蜜の混合物は,肉食性のヨツボシクサカゲロウ成虫の飼育・採卵用の餌としても有効であることがわかった。
- 1995-02-25
著者
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