チャノコカクモンハマキの交尾時刻におよぼす温度の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1) チャノコカクモンハマキの交尾行動は低温側では12∼13°Cであり,低温による交尾行動の抑制は雄が強く受けた。2) 15∼30°C間における交尾時刻は温度が高いほど遅延した。とくに雌のコーリング行動は温度が高くなるほど開始時刻が遅れた。3) 交尾時刻付近での温度降下は交尾行動を促進し,逆に温度の上昇は交尾行動の一時中断をもたらした。温度の上昇による交尾抑制は雄よりも雌に顕著に現われた。4) 自然条件下における交尾時刻の決定には日長よりも温度が強く影響しており,5月下旬(春)と10月中旬(秋)での交尾時間帯の温度が15°Cという同じ条件下では交尾までの日没後経過時間が日長に関係なく両者ともに一致した。また7月下旬(夏)の温度が高い季節での交尾時刻は春,秋より約2時間遅く,日の出時刻となった。自然条件下での交尾時刻は夏季を除いて室内試験の結果と一致した。
- 1984-08-25
著者
関連論文
- 室内試験におけるトビハマキに対する(Z)-11-テトラデセニルアセタートの交信撹乱効果
- チャノコカクモンハマキおよびリンゴコカクモンハマキの処女雌が放出する性フェロモンとその関連化合物
- 雌の性フェロモンによる雌のコーリング行動の遅延
- チャノコカクモンハマキの交尾時刻におよぼす温度の影響
- H204 交信攪乱剤に対するチャノコカクモンハマキ抵抗性系統の作出(生理活性物質 飼育法 栄養学)
- J38 ヨトウガの性フェロモン(生理活性物質)