女神祭祀の変容 : インド・ラージャスターン州メーワール地方の事例から
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概要
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南アジア各地で祝われるドゥルガー女神の例大祭は,ヒンドゥ王権の儀礼的な側面はほとんど見いだされない。隣接地域の過去の民族誌の検討により,事例間の差異の理由は文化的多様性ではなく歴史的変化に求められることが明らかとなる。インド独立以後の急速な社会変容は,超歴史的とされてきたヒンドゥ的王権を基盤とする村落社会構造を根底から揺るがし祭礼の過程をも変化させたと解釈できるのである。本論では,女神の祭礼の変容の様相を祭礼の行われる農村の社会変化と対応させながら具体的に記述し,最後に今日も依然として盛大に祝われるこの祭礼の今日的な意義を検討する。
- 日本文化人類学会の論文
- 1994-03-30
著者
関連論文
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- Tanaka,Masakazu著, Patrons,Devotees and Goddesses : Ritual ans Power among the Tamil Fishermen of Sri Lanka, Kyoto, Kyoto University Institute for Reserch in Humanities, 1991, 128頁