本学における「老年看護学実習I」の中心的学習の課題(老年期の特徴理解)に関する考察 : 学生の実習記録の分析をとおして
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概要
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老年看護学実習の中心的課題は、加齢がもたらす高齢者(家族)の健康と看護問題の特徴に関する理解を深め、個別性をとらえた看護実践について学ぶことである。今回、入院治療が必要な高齢者を対象とする臨地看護実習を体験した学生7名を研究対象として、彼らの実習記録を分析し、加齢現象を特徴とする高齢者の対象理解及びその傾向について、実習での学びの過程を調査した。結果、(A)身体的側面及び(B)精神心理的側面に関する顕在化している現象は、実習の初期段階で、学生自らの力で注目し理解できているが、(C)社会的側面(殊に生活や家族との関係)に注目したり、(A)(B)(C)いずれも潜在的問題に注目することは顕著に希薄である。しかし、実習の進度に伴って看護過程の展開方式を学習する段階になると、情報と情報の関連づけや統合することを学び、高齢者の特徴について多面的に捉える学習へと発展している。これらのことから実習指導へのいくつかの示唆を得たので報告する。
- 聖隷クリストファー大学の論文
- 2002-12-20