高等学校地歴科日本史Aに関する一考察 : 学習指導要領及び教科書における子ども・教育・学校の取り扱いの分析(1)江戸時代
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概要
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本研究は,高等学校地歴科日本史Aの目標及び内容それ自体に,生徒の主体性を喚起する一要素として,子ども・教育・学校に関わる事項がどのように盛り込まれているかを分析するものである。特に本稿は,江戸時代を通して(1)新旧学習指導要領の比較検討,(2)教科書における数量分析,(3)教科書における内容分析をおこなった。(1)からは,教育の普及が近代の萌芽としての理解内容から,社会の転換期を捉えるための着眼点とするように変化したことがわかった。(2)及び(3)からは,子どもや教育に関わる記述が少ないこと,学問の展開が教育の普及に関連してこないことなどがわかった。現在,近世教育史研究では,民衆が学びを通して主体的な力量を身に付けていったとされている。日本史Aは,生徒が主体的に追究する学習をねらいとした科目であるため,内容に主体性を養うための視点や要素を今以上に盛り込む必要性を指摘した。
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