学童保育の現状と課題 : 運営基盤からの検討
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概要
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長野県の学童保育について,県内の学童保育所の運営実態を調査し,主に施設の運営基盤から学童保育が抱える問題点について検討した。調査は県内複数市町村の学童保育所について職員等からのヒアリングと予算資料の比較検討により行った。調査した施設は設置者と運営者の違いから4つのタイプに分けられ,それぞれのタイプの特徴を反映した形での大きな施設間格差がみられた。利用料や一指導員あたりの児童数においては四倍以上の開きがあった。国が定め推進する社会福祉事業であるにもかかわらず,財政措置や各種設置基準が明確に定められていないことが潜在的利用者を含む利用者のニーズにあった施設づくりに阻害的に働いているものと考えられ,児童の利益の保障という観点からも,利用者の実情に沿った具体的な施策の展開が望まれる。
- 上田女子短期大学の論文