クロレラにおけるK欠乏の影響
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概要
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1.K欠乏培地におけるクロレラ細胞の生育増殖状況を正常培地と比較研究した結果,K欠乏培地においてもK塩の代りにNa塩が加えられた場合には正常培地の約50%の生育増殖がみられた。KもNaも加えない培地では正常培地の約20%の増殖しかみられなかった。2.正常培地で培養した細胞内KおよびNa音量は培地のK濃度が2.5mmol以上ではK濃度に依存せず,常に一定であるが,K欠乏培地(Kの代りにNaを加えた)では時間の経過と共に細胞内K含量は減少し,Naが増加した。その最終値のKとNaの和は正常培地におけるそれらの和とほぼ等しい値を示した。3.生育に伴なう培地のKおよびNaの変化と細胞内KおよびNa含量の関係をしらべた結果,生育に伴ない培地のKおよびNaは減少し細胞内K総量およびNa総量は増加するが,両者の数値は一致しなかった。K欠乏培地では培地に含まれるKは極徴量であったにもかかわらず全部は吸収されず,しかも細胞内K総量は培地からの減少量よりもはるかに多かった。これに反しNaは培地において減少した量よりも少ない量しか細胞内に発見出来なかった。
- 跡見学園女子大学短期大学部の論文