アメリカの教育における地理学 : 既存の学問意義再確認の一例として
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概要
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地理学とは、自然科学、社会科学そして人文学それぞれからの知識を統合した学問分野である。たとえそれがすべての原因ではないにしろ、このことがアメリカの学問の世界における地理学の存在を正当化するのをこれまで難しいものにしてきた。かつて1980年代の初めに米国内の大学で地理学の必要性を疑問視する声が高まったことがあったが、同じような疑問の声がいまひとたび浮上する可能性があるのではないかと思われる。1980年代に地理学が危機を迎えたときは、特に社会科学と人文学を中心に学者たちが大学の窮状を嘆いていた時であったが、最近の地理学の存在への危惧の高まりは、全米の教育の質の低下を政治家たちが懸念し始めたことと時を同じくしている。本論のPart Iでは、まずこのことに注目し、Part IIで地理学を取り巻く恒常的な諸問題を検証する。 Part IIIでは、確かにそういった問題があるにしても、それが過大視されているということを指摘する。最後にPart IVで「地理学研究に必要な基本知識」の欠如及びアメリカの教育で地理学が果たす役割について述べ、結論とする。
- 上智大学の論文
- 2002-03-31
著者
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