海外進出を促進する小売企業の主体的要因 : 中国小売市場における外資企業を事例にして (清水猛教授退任記念号)
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概要
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清水猛教授退任記念号これまでの小売企業の海外進出動機についての研究は,Alexanderが「プッシュ要因」及び「プル要因」にまとめているように,主に環境決定論的に行われてきた。また,進出方法についての研究は,主に製造業を分析対象とする経営学に依存している状態にある。しかし,現実には,同じ環境下にある小売企業が,海外進出に対して異なった動機や方法を持っている。本稿はそうした既存研究の限界に焦点を当てた試論である。具体的には,中国に進出している外資小売企業の事例を足がかりにして,既存の要因研究においてはあまり議論されなかった企業自身の主体的要因こそが,上記の企業間差異を生み出す重要な要因ではないかと考えて仮説を形成し,最終的に,小売企業の海外進出研究における自国要因,進出先国要因,企業自身の主体的要因という3つのキーコンセプト及びそれらの間の関係性を特定化する。
- 慶應義塾大学の論文