交叉/相互エージェンシー関係における業績測定指標の一致と不一致
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
エージェントがプリンシパルのために仕事を行う代わりに,次の段階では,それぞれの役割が時間とともに交代される2期間における交叉/相互エージェンシー関係を分析する。第2期目に入り,プリンシパルになる経済主体は,すでにエージェントとして行った努力水準を知りながら,相手の業績を推定できる情報の優位性を持つ。その結果,第1期のエージェントは第2期にプリンシパルになるために,第1期にファーストベストを上回る努力水準が選ばれる。また,企業全体価値と業績測定指標が一致する場合,第1期のエージェントはリスキーなプロジェクトを行うことが望ましくなるが,第2期の利益が下がるトレード・オフが存在する。しかし,企業全体価値と業績測定指標が一致しない場合,第1期にリスキーなプロジェクトを行うことは,第2期のプリンシパルの利益に影響がなくなる。それによって,第1期のエージェントの努力水準も減らすことができる。
- 香川大学の論文
- 2003-03-01
著者
関連論文
- 理論と実務 : 企業評判の形成と伝統
- 交叉/相互エージェンシー関係における業績測定指標の一致と不一致
- 国際競争における戦略的な情報処理能力と組織構造
- トーナメント競争における組織設計と資金格差
- 組織構造のデザイン : 配置転換と共謀の比較分析 (秦隆昌教授記念号)
- Adverse Selection When Agents Envy Their Principal