介護計画立案時における介護職員の判断基準に関する研究(1) : B指定介護老人福祉施設の介護計画にみる実態調査
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概要
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指定介護老人福祉施設では、利用者に対してサービス提供をする場合、次の4つのケア過程を踏まえていると考える。第一に、利用者の情報を収集し、アセスメントを行うという過程。第二にアセスメントした内容を基にして、提供すべきケアサービスを決定する「施設介護計画(以下ケアプラン)」立案過程。第三に決定されたケアプランの内容に従い、実際にサービスを提供する提供過程。そして第四に、一定の時期に再度、利用者のアセスメントを行い施設サービス内容の点検及び評価を行う再評価過程である。このように一連のケア過程を、「介護支援専門員(以下ケアマネージャー)」等が中心となって、他の介護職員との協働でケアプランは立案されている。本調査は指定介護老人福祉施設の介護職員が、介護計画を立案する際、利用者のどのような情報等を基にして、ケアサービスを判断しているのかを明らかにすることを目的とした。調査の結果によると、介護職員はケアプラン作成時において利用者の身体的状況や、精神的状況に着目し、利用者にとって必要なケアサービスを判断している。なかでも利用者にとって、必要ケアサービスは予防を念頭においたケアプラン立案となっている。だが、調査で注目する点はアセスメント時において、介護職員の多くは利用者の目標と介護職員が提供すべきケアの目標を同一化していることである。そのため、どちらの目標であるのか具体性に欠ける内容となっていた。利用者のアセスメントを行う場合、両者を分けたアセスメントが必要であると考える。
- 名古屋柳城短期大学の論文
- 2003-12-20
著者
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