第43次南極地域観測隊越冬報告2002-2003
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
第43次南極地域観測隊越冬隊(第43次越冬隊)40名は,2002年2月1日から翌年1月31日まで1年間昭和基地での越冬観測に従事した.定常観測に加えて,第VI期5カ年計画の初年次としての観測計画のもとで,プロジェクト研究観測とモニタリング観測などを実施した.昭和基地では,様々なゾンデの集中連続飛揚による成層圏観測などを行った.内陸域では,ドームふじ観測拠点を整備・再開し,第44次ドーム越冬隊に引き継いだ.期間中,昭和基地周辺の海氷状態は安定しており,野外活動も精力的に実施することができた.9月のブリザードは基地建物周辺を大きなドリフトで覆い,その後除雪には多大な労力を有した.しかしながら,ドリフトで覆われた海氷部分は,日射の強い夏期にも比較的安定した状態で維持された.最も大きな事故としては,12月後半に大型雪上車SM100型が昭和基地付近の大陸でクレバスを踏み抜いたことがあげられる.
- 2004-07-01