各種骨材を用いた高強度火害コンクリートのマイクロ波特性に関する研究

概要

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鉄筋コンクリート構造物が火害を受けると,その劣化状況はコンクリート部材表面が著しく劣化し部材内部になる程緩和される。このような劣化状況を測定する一般的な方法としては,コアを抜き取り中性化深さならびに圧縮強度を調べる方法と非破壊試験方法のシュミツトハンマー法および超音波法がある。このうち,非破壊試験方法では,火害を受けた部材の劣化深さの推定はこれまで大変難しいと言われている。そこで筆者等は,マイクロ波を用いて火害コンクリートの劣化深さならびにその劣化強度(残存強度)を推定できる非破壊試験方法の確立をめざして一連の研究を行ってきた。その結果,マイクロ波が火害コンクリート部材中の劣化層と健金層の境界面で鏡面反射する性質を利用して,劣化深さ推定をし,劣化層を透過するマイクロ波の位相のズレから劣化強度を推定する方法を提案することができた。しかし,これまでの研究はすべて実験室にて,火害直後の絶乾状態かつ骨材種類も1種類に限定した条件のコンクリートについて行ったものである。実際の鉄筋コンクリート構造物では,火害直後にコンクリートがかなり吸湿することによる劣化強度および変形性質の回復があるばかりでなく,コンクリートに使用される骨材も様々である。したがって,本研究では,各種の骨材を用いたコンクリートの耐火性能および火害コンクリートの劣化回復特性とマイクロ波特性との関係について検討した。
大同工業大学の論文

著者

太田福男
大同工業大学工学部建築学科

各種骨材を用いた高強度火害コンクリートのマイクロ波特性に関する研究

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