福祉国家体制の再編に関する一考察 : 「ジェンダー」の視点から
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
戦後の先進諸国は、保守も革新勢力も経済成長と完全雇用を確保し社会保障を充実させる福祉国家体制の充実について合意してきたが、七〇年代半ば以降の福祉国家の経済的行き詰まりから「福祉国家の危機」を転機に福祉の後退や納税者の氾濫などが起きた。多くの国家では経済・社会政策として新保守主義的改革や社会民主主義的改革の取り組みを行うことで、社会保障制度を含む福祉国家体制を再編しようとしている。これまで現代の福祉国家体制については、その基本原理に基づいて幾つかのモデル化と分析が行われてきた。本論文は、その諸モデルの福祉国家体制が内包しているジェンダー構造に焦点を当て、福祉国家の再構築に向けた政策の変化によってどのような影響があるのかということをテーマとする。
- 2001-09-25