国際航空の戦略的提携とオープンスカイ (藤井彌太郎教授退任記念号)
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概要
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80年代末以降,国際航空市場において戦略的提携が,規制緩和や自出化を背景として急速に普及している。戦略的提携の研究は,現代における国際航空研究の重要な一環をなすものである。その展開には,多国籍企業の戦略の展開と共通の側面があるとはいえ,二国間主義によるレジームの制約があり情報とネットワークが複雑に絡むことから,コード・シェアリングを伴うネットワークの相互補完など幾つかの特質が見出される。今後の促進に与える要因には,国際航空における自由化の進展や競争法によるルールの適用範囲,需要の動向,ネットワーク配置などが指摘される。戦略的提携は,オープンスカイの相互作用によって,長期的にはレジームの変容や変更に影響を与える可能性をもつ。本論文は,戦略的提携の概念と特質について考察し,そのうえで,その促進の条件,そのなかで大きな影響を与えている米国のオープンスカイについて検討するものである。
- 慶應義塾大学の論文
- 2000-08-25
著者
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