起業プロセスの社会学的アプローチ : ポピュレーション・エコロジーと制度理論
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概要
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起業に関する研究が蓄積されるにつれて,いくつかの問題や限界が指摘されるようになってきた。これまでの研究の多くは,「起業家はどのような人物なのか」という疑問に答えようとしてきた。つまり,起業家のパーソナリティやキャラクターを明らかにしようとした。しかし最近では,このような心理学的アプローチに代わって,ポピュレーション・エコロジーと制度理論という社会学的アプローチによる起業研究が注目を浴びるようになってきた。ポピュレーション・エコロジーとぱ,あるポピュレーションの誕生から衰退までの推移を観察することにより,それらに影響するマクロ的な要素を認識しようとする。また制度理論は,起業プロセスやイノベーションを,多くの関係者を含んだ社会的,制度的な出来事と考える。したがって起業家個人というよりも,起業プロセスを促進したり,逆に制約するようなインフラストラクチャーに注目する。本稿では,ポピュレーション・エコロジーと制度理論を中心に文献レビューを行い,今後の起業研究についての提言を行うことを目的とする。
- 慶應義塾大学の論文
- 1998-12-25
著者
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