<原著>低酸素負荷及び肺血管床減少の血管外肺水分量に及ぼす影響
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概要
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肺循環の変化が血管外肺水分量に及ぼす影響を調べるために, 雑種成犬を用い, 左肺全摘と右上葉切除に加えて, 12%O_2,N_2バランスの低酸素負荷を行なった。これを, Diltiazem投与群と非投与群とに分け, それぞれの残存肺の血管外肺水分量を測定した。予備実験として, 左肺全摘に加えて, 10∿12%O_2,N_2バランスの低酸素負荷を行ない, 残存肺の血管外肺水分量を測定した。各群とも, 左房圧, 心拍出量, 体動脈圧等に差を認めなかった。血管外肺水分量は, 肺動脈圧が高い程, また肺血流量が多い程高値を示した。Ca拮抗剤であるDiltiazemは, 低酸素性肺血管収縮反応を抑制し, 肺高血圧症を軽減させた。
- 京都大学の論文
- 1985-08-31