家兎における肺栓塞症の実験的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
肺栓塞時の急性期にみられる呼吸循環動態の変化, いわゆるベツオルト・ヤリッシュ氏反射の発現機序を調べる目的で家兎を用いて実験した。第一段階では, 肺栓塞時の呼吸循環動態の変化を経時的に調べ, その発現に反射性因子が関与していることを確認した。次の段階では, 自律神経の化学的又は外科的遮断が肺栓塞及びヒスタミン投与時の変化に及ぼす影響を肺循環系と呼吸の面で検討した。そして, 肺栓塞時にヒスタミン様の化学物質が遊離され, 肺血管床の減少という物理的因子に加えて, それが化学的因子として, 一部は自律神経を介して反射性に作用して, 肺栓塞の変化を惹起せしめていること, しかも, 肺血管に対しては, 交感神経が優位に作用し, 気管支肺胞系に対しては, 副交感神経も交感神経と同程度に関与していることを明らかにし得た。
- 京都大学の論文
- 1968-03-30
著者
関連論文
- Electrophrenic Respiration (EPR) に関する研究
- 等容量右室標本(Isovolumetric right Ventricular preparation)を用いた右室機能の実験的研究 : 特に冠潅流圧との関係について
- 低酸素の肺血管に及ぼす影響に関する実験的研究(第1報)
- SYMPATHETIC NERVOUS CONTROL OF THE PULMONARY VESSELS IN EXPERIMENTAL PULMONARY EMBOLISM
- A MORPHOLOGICAL STUDY ON PULMONARY VASCULAR RESPONSE TO UNILATERAL HYPOXIA IN GUINEA PIG
- EFFECT OF UNILATERAL HYPOXIA ON THE DISTRIBUTION OF PULMONARY BLOOD FLOW IN MAN
- 家兎における肺栓塞症の実験的研究