福祉情報論からみた:福祉情報と「情報弱者」(<特集>ITと障害者)
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概要
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福祉分野におけるIT化・情報化が本格化しつつあり、今後、どのように取り組んでいくべきか、その方向性が問われている。しかし、私たちはまだ福祉とIT・情報をめぐる基礎的な認識を十分に共有できていない。福祉分野におけるITや情報をどのようにとらえればよいのか、障害者福祉の領域で問題となる「情報弱者」とはいかなる存在であるのか、そしてIT化・情報化によって福祉がどのように変わるのか。本稿では、福祉分野における情報の特質とIT活用について整理を試み、情報をめぐるバリアと「情報弱者」の位置づけについても検討を行った。その結果明らかになったのは、福祉の重要な資源としての情報、ネガティブな形で特質が発現しやすい福祉情報、それにともなった生じるバリア、情報の活用とバリアへの対策に大きな役割を果たすITという構図であった。